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2007年の猛暑(2007ねんのもうしょ)とは、2007年の夏に日本の広範囲を襲った猛暑である。7月に南西諸島、8月に本州内陸部を中心とした北海道から九州までの地域、9月には瀬戸内海沿岸部と九州北部を中心とした日本全域で、暑さに見舞われた。当時としては記録的な猛暑であったが、3年後の2010年はこの年を大幅に上回る観測史上1位の高温を記録したので〔2010年は夏平均+1.46℃(北日本では2.2℃)、8月平均で2.00℃(同+2.6℃)平年を上回り観測史上1位、9月も平年を1.45℃(西日本では+1.6℃)上回り当時としては第4位の高温になった。2011年は夏平均で0.88℃、6・7月は1.05℃、9月は0.95℃(北日本に限れば1.3℃)、2012年8月は1.13℃(同1.4℃)、同年9月は1.92℃(同3.7℃)平年を上回った。〕、それ以降はあまり目立たず風化してしまった。更に2011年も夏平均で第4位、翌年の8月は第3位、9月は第1位の高温を記録している。 == 経過 == 2007年の梅雨は、おおむね日本全域で遅い傾向にあった。梅雨入りは九州南部以外で軒並み遅れ全国平均で平年より8.6日遅く、梅雨明けは九州南部と南西諸島以外で遅れ平年より5.4日遅かった。梅雨入り前までは、ラニーニャ現象の影響で梅雨は短く夏は暑くなる可能性が高いと予想されていたが、実際は太平洋高気圧の勢力が弱かった影響などで梅雨が遅くなった。 梅雨が遅くなった影響で、7月は九州南部や南西諸島を除いて低温・多雨となり、本州と北海道では平均気温が平年より0.8-1.7℃程低かった。しかし、梅雨が明けて8月に入ると太平洋高気圧の張り出しが強まって安定した晴天が続き、低温傾向から一転して高温傾向に入った。8月中旬に入ると、関東地方から九州地方で最高気温35℃以上の猛暑日を観測する地点が急増する。そして、8月15日には群馬県館林市で40.2℃を観測しこの年初めて40℃以上を観測した。翌8月16日には埼玉県熊谷市と岐阜県多治見市で40.9℃を観測し、これまで日本の観測史上最高気温だった1933年7月25日の山形県山形市の40.8℃を74年ぶりに更新した。この後、北から順に気温は低下し始めるが、8月下旬まではたびたび高温となった。8月の月平均気温は、北海道から九州にかけての広範囲で平年より0.6-1.3℃程高く、南西諸島でも0.3℃程高かった。夏全体(6-8月)の平均気温でも全国的に平年を0-0.8℃程上回った。 8月末から9月当初までは秋雨や台風9号により気温がいったん下がったが、秋雨前線より南の地域では高温が続いた。9月中旬以降は秋雨前線が弱まり太平洋高気圧や移動性高気圧が日本付近を広く覆ったうえ、偏西風が日本付近で北に大きく蛇行した。そのため少雨と高温が続き、9月としては記録的な暑さとなる地域があった。9月下旬になると、北陸・関東以北では秋雨前線の南下により暑さが和らいだが、それより南の地域では高温が続いた。9月の月平均気温は南西諸島で0.4-0.8℃、北海道で0.9℃東北・関東・中部・近畿で1.6-2.1℃、中国・四国・九州で2.2-2.5℃それぞれ平年より高かった。 * 5月27日 - 大分県豊後大野市で36.1℃、宮崎県宮崎市で35.4℃を観測、この年初の猛暑日(気象庁が予報用語「猛暑日」を導入してから初めての観測でもあった)となった。両地点とも5月の観測史上最高気温を更新した。 * 7月18日 - 沖縄県石垣市で最低気温29.7℃を記録(観測史上最高、日本の観測史上6位の高さ)。 * 7月19日 - 沖縄県多良間村仲筋でも最低気温29.7℃を記録(観測史上最高、日本の観測史上6位の高さ)。 * 7月21日 - 沖縄県与那国島で最高気温35.0℃を記録し、観測史上初めての猛暑日となった。 * 7月31日 - 鹿児島県鹿児島市で最高気温35.0℃。10日連続の猛暑日は、7月としては観測史上最長の連続日数となった。 * 8月15日 - 群馬県館林市で最高気温40.2℃。2004年7月21日に山梨県甲府市で40.4℃を観測して以来(この年初めて)の40℃越え。北海道苫小牧市では最高気温35.5℃を記録し、観測史上初の猛暑日となった。 * 8月16日 - 埼玉県熊谷市と岐阜県多治見市で最高気温40.9℃、埼玉県越谷市で40.4℃、群馬県館林市で40.3℃、岐阜県美濃市で40.0℃を記録。 * 8月17日 - 岐阜県多治見市で最高気温40.8℃。日本の全観測点ベースで3日連続40.0℃を超えたのは初めてとなった。 * 9月21日 - 北海道札幌市で最高気温31.1℃。観測史上最も遅い真夏日となった。 * 9月21日 - 大分県日田市で最高気温35.1℃。熊本県熊本市と並ぶ27日目の猛暑日を観測し、この年の全国で最多日数となった。 * 9月22日 - 大阪府大阪市で最高気温35.1℃。この年の全国で最も遅い猛暑日で、富山県朝日町泊の9月28日(1991年、台風19号が原因のフェーン現象)に次ぐ日本の観測史上2番目に遅い記録となった。 * 10月8日 - 熊本県熊本市で最高気温32.3℃。99日目の真夏日を観測し、この年の本土では最多日数となった。 8月中旬を中心に、日本各地で熱中症により搬送される人が相次いだ。数十人の死者も出たが、多くは自宅にいた高齢者であったため、猛暑時の高齢者の健康や安全確保などが課題として浮き彫りとなった。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「2007年の猛暑 (日本)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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